鬼籍

沢村忠とは、真空飛びヒザ蹴りでキックボクシングブームを巻き起こしたパンチパーマの鬼。もといキックの鬼。
私は沢村忠の時代を知らないのだが、年間何百試合も戦う沢村はケガを治さなかったという逸話を聞いて、ほんとに鬼だと思った。打撲は冷やして治すのが常套だが、沢村は打撲に炊きたてご飯を盛ったらしい。冷やせば痛みは消えるが、治りが遅い。だからあっためる!よっ鬼!

NHKの歌番組を見てたら、沢村忠の娘が歌手として出ていた。そしてなぜかブルーハーツの「ラブレター」を歌っていた。キックの鬼とブルーハーツ、俺はどっちも大好きなので、襟を正して拝聴した。まあヒロトのほうがいいが、でも美しい声で優しく歌う「ラブレター」もなかなかよかった。

少し前にブルーハーツのブームがあって、トリビュートアルバムが一斉に何枚も出た。ドラゴンアッシュとかが「リスペクト」と言い出したのがキッカケなんじゃないかと思う。その活況はブルーハーツの曲がブルーハーツのものでなく、公共財産になったような雰囲気だった。泣きながらブルーハーツを聞いていた世代にとっては嬉しくもあり、少し寂しくもあり。

日本の音楽界には鬼籍名簿のようなものがあり、それは著作権の保護期間とは無関係で、そのミュージシャンの死後、解散後、引退後の何年か経って、なんかのタイミングで鬼籍入りする。「近年評価が高まって」とか「高い音楽性が見直されて」とか、まるで誰かがゴーサインを出したように、一斉にカバーが出回る。なんだかアホらしい。いい曲だと思ったら、即座にカバーすればいいのに。姑息にちょっとだけコピーするから、盗作だのパクリだのと言われるのだ。
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by disgust | 2005-05-31 21:53 | 雑記
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