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そそりたつ巨塔

「白い巨塔」の原作を読んだが、唐沢寿明のテレビドラマのほうがおもしろかった。
原作の財前五郎はほとんど隙のない悪党だが、唐沢版は少し迷いのある中途半端な悪党で、そのぶん感情移入できた。シェイクスピアの劇のような、濃い~苦悩の芝居がよかった。

唐沢版は田宮二郎版より、視聴率がよかったそうだ。しかし番組の成功を祝うパーティで、原作者の山崎豊子さんは「この物語が今でも通用するということは、医療の問題が、私がこの物語を書いた40年前と、今も変わっていないということです」と嘆いた。痛い話だ。

しかし唐沢寿明はよかった。芝居が大袈裟とか言われてるが、私は全肯定だ。あれでいい。音楽が加古隆なんだから、あれくらい唇はわなないていい。義父役の西田敏行と絡むと、画面の濃度がもうベトベトで、超俺好み。再放送しねえかな。
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by disgust | 2005-03-30 23:17 | 映画とか本とか | Comments(0)