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カメラの迷宮 入り口

ヤシカエレクトロは亡父の形見として貰った。両親の新婚旅行とか、ベイビーの私はヤシカが撮っている。写真は思い出の品として大事にされるが、カメラは売られたり死蔵されたりする。そのへん哀れよね。ってことで、先ごろヤシカを修理した。
ヤシカはすこぶるキレイに撮れるが、いかんせん扱いが面倒だ。その面倒を楽しむのが粋というものだが、面倒なものは面倒だ。重いし。でかいし。

そこでヤシカと一緒に物置に死蔵されていた、オリンパスXA2を手にとってみた。プラスチックボディで軽い。3段階しかないピント。これは簡単そうだ。小学生の頃によくおもちゃにして遊んだので、手にしっくりなじむ。いいな。でもシャッターが切れない。裏蓋を開けると、ぷーんとカビの匂い。使えないかな~と思いつつ、電池を交換した。するとシャッターが降りた。電気シャッターか。ヤシカはボタンを押した指の力を器械的にシャッターに伝えるが、XA2は電気の力を利用するので、軽く触れるだけでシャッターが降りる。これなら手ぶれもないだろう。いいな。電力って素晴らしいな。文明って便利だな。

ヤシカはボタンのストロークがやけに長い。指を「グググッ」と押し込んで、シャッターを「ピチッ」と切る。その「グググッ」の時に、よく手ぶれが起きる。ひどいときはカメラが傾く。
XA2は電力の力を借りて「パスッ」と切れる。軽い。そのシャッター音が、ニヤついてしまうくらい心地よく、病みつきになった。なぜだ、なぜフィルムの入ってないカメラで俺はこんなにニヤついているのか。しかしこの音ったら。パスッおおう。パスッああん。
形見受け決定。

パスッあふう。
何度も聴いていると、音の違いに気づく。「パスッ」であったり、「パッ…スッ」であったり。
…もしや!シャツの中にXA2を突っ込んでシャッターを切ってみる。「パッ………スッ」。シャッタースピードがオート!すげえ!30年前のカメラを苦心して使っていた矢先であったので、明るさを判断している20年前のカメラにいたく感激する。すげえ!文明最高!
明るいところ、暗いところで、空シャッターを切りまくり、音の違いにニヤニヤ。パッ………スッ。ぐふ、ぐふ。
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by disgust | 2005-04-17 22:13 | 雑記